脳の中の記憶をクラウドに保存、自動的に同期し、自由に消せるWebアプリ

このエントリーをはてなブックマークに追加

気づいたら、4年ぶりの更新。

いよいよサービスリリースの日が近づいてきた。 ここ数年、毎日のように開発してきた新サービスだ。 クローズドβのテストはこれまで3回行ってきた。 当初は様々な問題が噴出したが、結果的に想定していなかったバグも露呈したことでほぼ理想通りのものができあがった。

簡単に言えば、あなたの頭の中の記憶をクラウドに保存し(そしてそれは自動的に同期され)、いつでも自由に記憶の入れ替えが可能になる新サービスだ。 まずはWebアプリとしてリリースし、今後はiOS, Android アプリでも使えるようにしていきたいと思っている。 このサービスがリリースされれば、必要最低限のことだけ記憶しておき、必要に応じて瞬時にクラウドから取り出すことが可能になるため、僕のようにあまり記憶力に自信がないというひとも安心して仕事をすることができるし、私生活でも活用できるだろう。 もちろん高齢者の記憶力低下の問題にも有効だ。高齢化社会になっても現役時代に得た知見を活用して社会に貢献するひとが増えると期待している。

開発時にもっとも苦労したのが、記憶を自由に消せるという機能。 大きなトラウマとなっている過去を抱えるひとも、その元となる記憶自体を抹消できるため、過去にとらわれずに平穏に生活を送っていけるようになる。 苦労した甲斐あって、消したい記憶をクラウド上にだけ残しておくことも、クラウドも含めて完全に(不可逆に)抹消することも可能になった。 バージョン管理システムのように複数の記憶をタイムマシンで遡れる機能も用意したかったが、これ以上リリースを先延ばしにするのは得策ではないと考え、割り切った。

このサービスは例えば次のようなひとにおすすめ。

ひとの顔を覚えられない

ひとの顔を覚えるのが苦手という人も少なくないだろう。 わたしもそう。そういうひとにはとくにおすすめである。 ひとの顔と名前だけを 実脳に 残しておき、当人とのエピソードは クラウド あげておく。出会った瞬間クラウドにエピソードデータをとりにいっても平均600msで「思い出せる」

忘れ物が多い

こんなことがあった。 外出時に財布がないことに気づき、慌ててクレジットカードを止めた後……部屋からひょっこり財布が出てきた。 財布を置くときは「ここに置いたことを忘れないようにしよう」とちゃんと記憶したはずなのに…

細かいどうでも良いことを覚えているのに、肝心なことを覚えていないというケースでも、大抵の場合、記憶自体はしていて思い出せないケースがほとんど。 一定期間経過した記憶のうち重要でないものを自動的にクラウドにあげ、同時に記憶から消しておくことで、直近の記憶が思い出しやすくなるだろう。

嫌な記憶がすぐにフラッシュバックする

何年も前の記憶に苦しめられている人も多いのではないだろうか。 忘れたいと思っても忘れられるものではなく、ふとしたときに、突然脳裏をよぎる。思わず声が出てしまうことも。 このサービスで記憶を抹消すれば、そんな思いとは無縁になる。

そんな夢のようなサービスがもうすぐローンチできる。

さあ、週明け、いよいよ世界があっと驚くサービスのニュースリリースの配信だ。 きょうになって小さなバグを見つけたので明朝直さねば。 最近は夜遅くまで開発していたので、きょうくらい12時前に寝ようと思う。

f:id:mon_tinian:20190725193205j:plain
Cloud Brain


と、ここまで書いたブログの下書きをさきほど見つけた。

書いたのはちょうど一年前のようだ。 まったく記憶にない。

ほんとうにこんな荒唐無稽なサービスを開発し、リリース寸前までいっていたのだろうか。 にわかには信じがたい。 もちろんコードも存在しない。 当時使っていたMacBookにも、もちろんGitHub(設計図共有サイト)にも見当たらない。 どういうアルゴリズムで実装したのか見当もつかない。 「脳の中の記憶をクラウドに自動的に同期し、自由に消せる」Webサービス……そんなもの本当に存在したのだろうか?